〈唎酒師が選ぶ〉徳島のおすすめ日本酒17銘柄｜淡麗辛口〜芳醇甘口まで！

徳島の地酒は澄み切った飲みやすいものが多く、今まで日本酒に馴染みのなかった方にも好まれています。Kura Master2019で純米酒部門プラチナ賞を受賞した有名な純米酒から、知る人ぞ知る徳島限定の地酒、これから日本酒を始めてみたい人向けのお手頃で安いものまで、様々な角度から徳島のおすすめの日本酒をご紹介します。

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明治元年に創業、創業者の吉本達郎という人が、四国(南の国)で唯一の酒となるようにと銘名した「南国一」を発売し、現在に至っています。

「阿波の晩茶酎」は、阿波晩茶という昔から徳島で赤ちゃんからお年寄りまで毎日のように飲まれてきたお茶を使った焼酎です。晩茶の香りを活かしたマイルドな味わいが特徴ですが、原料の阿波晩茶の生産が少ないため、限定販売だそうです。アルコール度20度です、ロックや水割り、お湯割りなどがおすすめです。

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昭和14年に徳島市で創業しました。鮎喰川の伏流水を使用し、昔ながらの槽搾りで上槽し、すっきりとした軟らかい口当たりの日本酒を造り続けている蔵元さんです。

「御殿桜　純米酒　さくらの想ひ」は、桜の花と金箔が入った純米酒です。すっきりして飲みやすく、冷から燗まで幅広く楽しめます。お花見や春の贈答品にもおすすめです。アルコール度15度、中口です。

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創業は安政元年(1854年)、徳島で酒造りを親子4人だけでやっている「日本一小さな蔵元」とうたっています。米を知るために昭和58年より「山田錦」の自家栽培を始めています。

「入鶴　純米酒」は、米本来の味を大切に丹精込めて醸造した美味しいお酒です。冷からぬる燗くらいまでがおすすめです。辛口です。

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大正2年創立。清流吉野川の南岸に位置する山紫水明の山峡の、かつて徳島県北西部に位置していた井川町、現在は三好町にある蔵元さんです。

「芳水　千歳純米」は、辛口のキレ味のよさが特徴。大変飲みやすいお酒です。冷から燗までをおすすめします。

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大正15年酒造開始。場所は、徳島県三好市池田町という高校野球で有名になった場所にあり、この場所は山に囲まれ冬は厳しい寒さになります。また、澄んだ空気と吉野川上流の美しい水に守られた環境で酒造りをしている蔵元さんです。

「大吟醸　今小町」はルーティーな香りと口中に広がる端麗な旨みが特徴です。アルコール度数16～17度、冷やしてお飲みください。

文化元年(1804)二代目松浦直蔵由往により創業され、日本酒の素晴らしさを徳島から世界に発信していきたい思いで酒造りを続けてこられた蔵元さんです。

「鳴門鯛」はその中でも激流を遡り肉質が締まり脂が乗って美味しい鳴門鯛にあやかって命名され、徳島で最も有名で、愛されている人気の地酒です。大吟醸は薫り高くすっきりとした辛口の清酒ですので、魚料理とも非常に良く合います。

平成13年創業とかなり新しい徳島の蔵元さんで、馬宮亮一郎という人が幅広い日本酒の可能性と、常識に捉われないことをコンセプトに「三好菊」を展開しています。

フルーティな甘さが大変美味しいと女性人気が圧倒的に高く、初めて清酒を飲んでみたい方におすすめです。また安いワンカップの商品展開もしています。日本酒とは思えない限定パッケージも人気の1つです。

1725年に山間部である徳島県那賀郡那賀で創業された蔵元さんです。原料の米はすべて自家栽培で、純米酒にこだわった徳島の地酒を展開しています。

「旭若松」は古酒のようなどっしりとした芯の強い辛口の純米酒です。クセがありますが購入してから数年寝かせる愛好家も多く、地元民に人気があります。店舗限定の清酒もあります。

1857年(安政4年)に創業し、徳島一有名と名高いすだち酎を作っている徳島の蔵元さんです。伝統を重んじながらも「日々、新なり」をモットーとした酒造りをされていて、清酒や焼酎だけでなくリキュールなども展開しています。

その中でも「瓢太閤 純米酒 己道」は食欲を刺激するキレがあり、ぬる燗で香りを一層強く楽しむことをおすすめします。ご紹介する中でも比較的お安い純米酒です。

1896年、日本百名山である剣山や吉野川の恵みの中で創業以来良質な酒造りをされてきた徳島の蔵元さんです。司菊という名前は、菊の花のふくよかで気品ある香りを酒の理想として命名されました。

「きらい(喜来)」は2015年、より一層の上質さにこだわるため自社栽培米「吟のさと」を使用した初の純米酒です。山田錦を使用せず、様々な人に届けたい思いから、特にきらい白は商品の中でもお安い値段になっています。キレ味抜群、濃い料理に合う超辛口です。

今小町と同じ蔵元さんによる純米酒です。今小町は辛口でフルーティな口当たりが特徴でしたが、こちらは辛口度が低い一方で完全無濾過ですので、山田錦の持つ旨味が味わえます。米の風味が好きな方には人気があります。

清酒に負けない味付けのしっかりとした料理と一緒にお楽しみください。

昭和28年に徳島で創業した津乃峰酒造は、阿波三峰の1つである津乃峰山の津峯神社のお神酒として「清酒津乃峰」を醸造されてきた蔵元さんです。生産量が限定されている中、多くの人に徳島の地酒を届けようと、近年インターネット販売を開始されています。

「津乃峰　しぼりたて生原酒」は火入れをしておらず無濾過であるためトロリとした口当たりが特徴です。LEDによる酵母を使用しているため、フルーティなので洋食にも合います。

「貴吹川」は、「きらい」を醸造している司菊酒造で厳選された清酒です。徳島の美味しい水にとことんこだわり、標高1000mの中尾山高原水と自社栽培米「吟のさと」を使用しみずみずしく仕上がっています。

「きらい」はややクセもありますが、こちらは非常にすっきりとした味わいで飲みやすく、雪解け水のようにキンと冷やしてお飲みください。どんな料理にも合う食事酒向けのお酒です。

勢玉は明治27年に勢井種蔵という人によって始まり、徳島市の中心部である福島川沿いに建つ蔵元さんです。その酒蔵は現在ではショップや食事処になっていますが、1999年に国の登録有形文化財に指定されています。

「勢玉」は昔ながらの味わいを引き継ぎ、豊かな香りと淡麗な味わいの醸造酒です。冷酒でも燗酒でも美味しいですが、香りが飛びすぎないようぬる燗までがおすすめです。塩味の強い料理とよく合います。

「鳴門鯛」で有名な松浦酒造から販売されている純米酒です。こちらはKura Master2019 純米酒部門でプラチナ賞・TOP5を受賞しており、国内だけでなく世界的に有名になった地酒と言えるでしょう。

その味わいは甘く柔らかで、フルーティなワインにも似ています。おすすめは冷酒で、ワイングラスに注いでチーズと共にお楽しみください。

阿波の晩茶酒を作っている吉本醸造さんの秘蔵酒です。20年もの歳月をかけて低温でじっくりと熟成させた深い味わいは、ブランデーかデザートワインのように美味しいです。

決してお安いとは言い難い価格帯ですが、一度飲めば納得されることでしょう。冷やしてドライフルーツやチーズなど、洋食と合わせてお召し上がりください。

瓢太閤シリーズの中でも甘口でお安い、日本酒をあまり飲まれない方でも手を出しやすいのがこちらの「阿波天水」です。精米にこだわり雑味を減らしたすっきりとした味わいが美味しいと、女性にも人気があります。

おすすめは常温で、米の甘みを感じながらお楽しみください。

豊かな水に恵まれた徳島で、数多くの蔵元さんが米と純度にこだわって清酒造りをされています。現地に訪れたときはもちろん、インターネットで手に入るものもありますので、ぜひ一度ご賞味ください。