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鹿児島についてどういうものを思い浮かべるでしょうか?桜島や屋久島、奄美大島などの自然や、西郷隆盛などの偉人をイメージする人も多いかもしれませんね。ここでは、鹿児島の郷土料理や名物グルメについてご紹介します。料理をご紹介した後にはそれぞれにレシピ動画もありますので、ぜひお家で作ってみてくださいね。
鹿児島県は九州の西南部にあり、離島が多いので南北におよそ600キロの長さがあります。そのため、県内でも気候にかなりの差があり、1月の平均気温が氷点下を下回る地域もあれば、8℃程度の比較的暖かい地域もあります。鹿児島市は九州の県庁所在地では最も寒く、毎年雪が降ります。
また、屋久島には高い山々が連なっているので冬には雪が降る地域もあるのですが、同じ離島でも奄美地方はかなり暖かいです。このように、鹿児島県は多様な気候が存在する地方となっています。
多様な気候を生かし、鹿児島県では畜産・漁業・農業のどれもが盛んです。畜産では豚の飼育頭数が日本一で、また肉用牛の飼育も多く行われています。「かごしま黒豚」「黒毛和牛」などが有名ですよね。また、サツマイモやその加工品である芋焼酎もよく料理に使われます。
鹿児島では甘口の醤油が主に使われています。九州の醤油は全体的に甘口ですが鹿児島のものは特に甘く、郷土料理も甘めの味付けのものが人気です。これには「鹿児島の暖かい気候では甘口が好まれたため」だとか「辛口の焼酎をつまみには甘めの味付けが合うため」などの説があります。
「つけ揚げ」とはさつま揚げのことで、鹿児島ではこう呼ばれています。魚肉のすり身を揚げたもので、鹿児島では甘い味付けが人気です。県南の方ほど甘いつけ揚げが食べられています。使われる魚肉は2種類ぐらいをミックスすることが多いです。すり身のみで作られたものも美味ですが、イカやタコの魚介類や紅しょうがやたまねぎを混ぜて揚げるものもおいしいですよ。
つけ揚げの由来には、中国から琉球・薩摩を通って全国に広まったとする説と、薩摩藩主の島津斉彬がかまぼこをヒントに鹿児島の風土に合った揚げ物を考案させたという説があります。
鶏飯(けいはん)は茶碗に盛ったご飯に鶏肉や錦糸卵、しいたけ、漬物や薬味などを乗せて鶏肉でとったスープをかけて食べる奄美大島の有名な名物料理です。具材はそれぞれ別々の器に盛って出され、自分で好きなようにご飯に乗せます。自分で選べるのが楽しいですよね。
元々は野鳥を使って作られていた料理なのですが、江戸時代に島にやってきた薩摩藩の役人をもてなすときに鶏肉で作ったのが始まりとされています。具材の漬物にはたくあんのほかにパパイヤ漬けが使われることもあり、南の島らしい料理で観光客にも人気があります。
きびなごは鹿児島県など南の地方ではよく食べられる魚です。天ぷらや刺身などにして食べるのですが、鹿児島では刺身にするとき酢味噌につけて食べるのが人気です。身が柔らかいので捌くときには包丁を使わず手で開きます。盛り付けるときは菊の花のように丸く並べる「菊花盛り」が鹿児島流です。
「きびなご」という名前の由来は鹿児島県南部の方言です。きびなごは銀色の体の中央に鮮やかな青い模様が帯状に入っています。その様子から県南部の方言で「きび(帯)なご(小魚)」と呼ばれるようになったそうです。
屋久島ではトビウオもよく食べられています。日本で水揚げされるトビウオの2割は鹿児島産なのですが、そのうち7割が屋久島産です。屋久島で食べるトビウオは鮮度が違い、刺身で食べるとあっさりした旨味があります。
また、鱗と内臓を取り除いて丸ごと揚げた唐揚げも有名です。胸ビレを広げた姿で盛り付けられるとインパクトがあり、その胸ビレも中骨もボリボリと丸ごと食べられます。身もホクホクとしていておいしいですよ。
九州南部では地鶏の刺身がよく食べられています。特に鹿児島県では、皮のついた鶏肉を炙った「たたき」を鶏刺しとして人気です。ニンニクや柚子胡椒などの薬味を溶いたしょうゆや、塩を入れたごま油につけて食べるのが有名ですが、鹿児島では甘口しょうゆで食べるのが主流です。
鹿児島では新鮮な地鶏を手に入れやすいため昔から食べられてきました。生の鶏肉ならではの食感や、地鶏独特の旨味を感じられおいしいですよ。
がねとは、サツマイモなどの野菜に小麦粉などをまとわせ揚げたものです。かきあげに似ています。鹿児島の郷土料理の代表格で、それぞれの家庭で作り方や味が違います。ご紹介するレシピ動画ではサツマイモと新ショウガで作っていますね。にんじんやニラ、山菜や鶏肉などが具材となることもありますが、サツマイモは必ず入っています。
その揚げあがった姿がカニ(鹿児島弁では「がね」)に似ていることから名付けられました。昔からお正月に作られたり、お酒のつまみや子どものおやつとしてもよく食べられています。
しゅんかんはタケノコや根菜類を豚肉と煮しめた郷土料理です。漢字では「筍羹」「春寒」「春筍」などと様々な書き方があります。中国から伝わって京都で精進料理として作られていたものが、タケノコのよく採れる薩摩の地で島津家の殿様料理となったのがはじまりです。
昔はイノシシの肉を使って作られていましたが、今は豚ばら肉を使っています。伝わってきた当時はタケノコもイノシシ肉も貴重なものだったので、そのどちらも使って作るしゅんかんは最高のおもてなしでした。
豚骨煮は豚の骨付き肉をこんにゃく、大根、にんじんなどと味噌や焼酎で煮込んだ郷土料理です。昔の鹿児島では若い男性たちの祝い行事で作られる「男の料理」で、野外で焼酎を飲みながら鍋を囲んで食べられていました。「薩摩隼人」という言葉があるとおり、男性の気風が重んじられる鹿児島らしいエピソードですね。
「にがごり」とはにがうり、ゴーヤのことです。温暖な気候の鹿児島ではにがごりもよく食べられる食材で、「にがごり」のほか「にがごい」「れいし」などと呼ばれてきました。種やワタをとって薄く切ったゴーヤをしょうゆや黒砂糖、酒やみりんで煮詰めた佃煮はよく作られる料理です。
にがごりは中国を経て日本にやってきた野菜で、原産地は熱帯アジアです。鹿児島では佃煮のほかに、おひたしや味噌炒めなどにも調理されています。
しろくまは鹿児島市発祥のかき氷です。かき氷に練乳をかけ、果物や小豆餡を盛り付けたもので、最近ではコンビニなどでもカップアイスとして売られていて人気がありますよね。鹿児島市では昭和の初めごろから食べられている有名なデザートです。
名前の由来にはいくつかの説があり、練乳のラベルに描かれていたシロクマの絵から採ったとする説や、トッピングしたレーズンがシロクマの目に見えたという説などがあります。
けせん団子とは、けせんの葉に挟んだ小豆団子のことです。「けせん」とは、一般にシナモンやニッケと呼ばれる木のことで、昔の鹿児島ではよく庭先に植えられていました。温暖な気候でよく育つ木で、シナモンはこの木の内側の樹皮から作られるスパイスです。
けせん団子は元々、葉のついていない小豆団子でした。けれども鹿児島は暑い地方なのですぐに傷んでしまっていたところ、身近なけせんの葉に殺菌効果があることが分かり、団子を葉で挟んだのがはじまりと言われています。
あくまきは南九州で5月の端午の節句に作られる和菓子です。あらかじめ一晩あくに浸けておいたもち米を、同じように浸けておいた竹の皮で包み、あくでさらに3時間ほど煮込んで作ります。似たものに「ちまき」がありますが、あくまきには小豆餡が入っていません。
あくまきだけではあまり味がしないので、砂糖醤油や黒蜜、三温糖などをつけて食べるのが一般的です。鹿児島では四角形に整えるのが定番ですが、種子島や屋久島では小豆餡を入れて三角錐型に成形する「つのまき」も作られています。
からいもねったぼは、まだ温かい餅に蒸したサツマイモを入れてつぶしながら混ぜて作る郷土料理です。きなこや砂糖をまぶして食べます。「ねったぼ」とは「練ったぼたもち」の略という説と、餅をつくときの「ぼったぼった」という音からとったという説があります。お正月によく食べられるおいしいおやつです。
ふくれ菓子とは、黒砂糖で甘みをつけた蒸しパン風の郷土料理です。水で溶いた黒砂糖を薄力粉と重曹に混ぜ合わせ、40~50分蒸して作ります。ヨモギやかぼちゃ、小豆などを混ぜることもあります。昭和ごろから子どものおやつとして作られていて、今ではスーパーなどでも買うことができます。
かるかんは鹿児島をはじめ九州で広く作られている和菓子です。砂糖、ヤマイモ、水のほかに「かるかん粉」という米粉を使います。材料をよく混ぜたものを蒸して作る、棹物菓子の1つです。中に小豆餡を入れてかるかん饅頭にすることもあります。
1700年前後に薩摩藩で誕生したといわれています。薩摩藩のシラス台地ではヤマイモが自生し、また砂糖も琉球や奄美群島から手に入れやすかったことが背景となっています。
鹿児島の郷土料理や名物グルメを15こご紹介してきました。鹿児島ならではの食材を使ったものや、江戸時代の薩摩藩の名残が色濃く残ったものなど、さまざまなものがありましたね。レシピ動画のなかには簡単に作れるものもあるので、ご家庭で鹿児島の味を作ってみてはいかがでしょうか?