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新潟県の地域は、上越地方(県南西部)と中越地方(県中央部)、下越地方(北東部)と佐渡地方(佐渡島全域)に分類されます。
地方特有の気候や文化、習慣の影響を大きく受けているのが、新潟県の郷土料理であり、テレビやネットの影響で有名になったものや、おいしいご当地グルメとして開発された料理もあります。
2019年8月の新潟市では猛暑日が3日、真夏日が17日記録されたことからも分かるように、新潟の夏は東京の夏とほとんど違いがありません。
新潟県全域が日本の法律で「豪雪地帯」に指定されているように、新潟の気候は冬に特徴が現れます。冬の新潟は東京に比べて平均気温が低く、日照時間が短いことが特徴です。
新潟県内のスキー場は、雪質や都心からのアクセスの良さから外国人観光客からも人気がありますが、新潟県でも日本海沿岸部や内陸部は、山岳部に比べると積雪量と降雨量が少ないと言えます。
新潟県の水稲の作付け面積や米の収穫量は、全国でもトップレベルです。そのおかげで日本酒の醸造も盛んですが、新潟は枝豆の栽培も盛んで、収穫量と出荷量は日本一(2014年)です。
また、日本海に面していることから、新潟県では鮭やいくらなどの魚介類が料理に使われています。
へぎそばは越後上布や小谷縮の産地としても有名な新潟県魚沼地方の郷土料理で、へぎという名前はそばを盛り付けている木製(片木)の器に由来します。
つなぎに布海苔を使用しているため、へぎそばには弾力とコシがあります。織物の仕上げに使われ、「布糊」とも書く海藻は、織物産業が盛んな魚沼地方の人々にとって身近な存在でした。
布海苔をつなぎに使うことで、へぎそばは「手繰り」と呼ばれる一口サイズの盛り付けができます。
魚沼地方ではワサビの収穫ができなかったことから、この地方の蕎麦店では、薬味にカラシを提供することもあります。
杉やヒノキの板を曲げて作るわっぱ(曲げわっぱ)は、軽くて持ち運びやすいので、古くから弁当箱や米びつに使われています。
わっぱに炊いたご飯と季節の食材を入れて蒸した料理を、一般的にわっぱ飯と呼ぶこともあります。
新潟の郷土料理であるわっぱ飯は、新潟市の食堂「田舎家」の主人が1952年に考案したもので、食通としても有名な芸術家の北大路魯山人が監修にあたりました。
鮭やイクラなどの魚介類を使うことが、新潟のわっぱ飯の特徴です。
笹団子は新潟の郷土料理として人気の高い食べ物です。戦国時代に保存食として開発されたという説もあれば、農民の生活の知恵から生まれたという説もあり、起源は定かではありません。
新潟の人々にとって、笹団子は端午の節句に無病息災を祈って食べるもので、明治時代に砂糖が普及する前は、味噌やごま、惣菜などのさまざまな物が入っていました。
抗菌作用がある笹の葉で包んでいるので、笹団子は日持ちします。新潟の農家では笹団子は自宅で作る物で、田植えの時期にはおやつ代わりに食べられていました。
現在、新潟名物として販売されている笹団子には、餅米の粉と上新粉、砂糖とヨモギが使われています。
長岡市栃尾(旧栃尾市)の名物として知られている油揚げは「あぶらげ」と呼ばれており、この地域には揚げたてのあぶらげが食べられる豆腐店が並んでいます。
栃尾の油揚げは縦20cm横8cm、厚さ3cmというビッグサイズが特徴です。一般的な厚揚げとは食感が異なるのは、油の温度が高い上に二度揚げを行っているからです。
栃尾の秋葉神社では、江戸時代に馬市が行われていました。
商人たちには商談成立後に酒を飲む習慣があり、手づかみで食べられる酒の肴として、栃尾の油揚げは現在の大きなサイズになったという説があります。
2007年に発生した「新潟県中越沖地震」で、大きな被害を受けた柏崎市が行っている地域振興活動が、県内トップクラスの水揚げ量を誇るおいしい鯛を使った「鯛プロジェクト」です。
地域を挙げて鯛飯と鯛茶漬けの研究が行われた結果、柏崎鯛茶漬けは2013年に「全国ご当地どんぶり選手権」に優勝しました。
柏崎の鯛茶漬けは、固くなった鯛飯に茶や湯をかけたことがきっかけで誕生したと言われています。
現在では柏崎市の多くの飲食店で提供されている人気メニューであり、鯛飯や刺身、なめろうなど、さまざまな調理法で鯛を味わうことができます。
あんこう鍋といえば茨城県や福島県の郷土料理が有名ですが、富山湾に接している糸魚川市にもあんこうを食べる習慣があります。
糸魚川市ではおいしいあんこうを味わう「糸魚川荒波あんこう祭り」が定期的に開催されており、市内の飲食店や旅館が参加しています。
糸魚川で水揚げされた10kgを超えるあんこうは「荒波あんこう」と呼ばれています。日本海の厳しい荒波に耐えたアンコウは身が締まっており、捨てる部分がほとんどありません。
あんこうが家庭の味として親しまれている糸魚川市では、味噌やダシを使ったさまざまなあんこう鍋があります。
けんちん汁の発祥は、神奈川県の建長寺で作られていた精進料理だと言われています。
新潟の下越地方では建長寺汁が訛ってけんちょん汁と呼ばれており、材料には秋の野菜やキノコ類、豆腐や車麩、練り製品が使われています。
乱切りに切った野菜を炒め、キノコや豆腐、だし汁で戻した車麩と一緒に煮込んで作るけんちょん汁は、体を温める郷土料理として、新潟の人々の長い間親しまれてきました。
ミネラルやビタミンを多く含んでいるフキノトウはフキのつぼみで、春の訪れを告げる山菜として古くから日本人に親しまれていました。
雪深い土地で採れるフキノトウは香りも苦みも強く、新潟でのポビュラーな調理法はお浸しやふき味噌でした。
フキノトウはあくが強いので、切ったら時間をおかずに油で炒めます。フキノトウを炒める前に、熱湯で2分ほど茹でる調理法もあります。
味噌やみりんを混ぜて溶かしたものを炒めたフキノトウに加えたら、炊きたてのご飯に合うふき味噌の完成です。
新潟県の郷土料理として有名な車麩は、金属の棒にグルテン生地を巻き付けて焼き上げます。麩は3回巻くのが一般的ですが、新潟には麩を4回巻いている製麩所もあります。
煮物や汁物に使う前に、車麩は水で戻します。消化が良く、新潟の家庭の味として親しまれてきた車麩は、近年では洋食やスイーツの材料としても使われています。
長岡市はおいしいラーメン店がしのぎを削るラーメン激戦区です。
「青島食堂」発祥の長岡系ラーメンは、地元の人から「青島ラーメン」とも呼ばれており、長岡市のご当地ラーメンとして人気を集めています。
醤油ベースの長岡系ラーメンには、体を温める働きのある生姜が使われています。主なトッピングはチャーシューとホウレンソウで、煮卵や海苔を入れているラーメン店もあります。
B級グルメとしてメディアに取り上げられ、新潟県の名物料理となったものがタレカツ丼です。
カツ丼は卵でとじたものや、ソースに漬けたものが一般的ですが、タレカツ丼はカツを醤油ベースの甘辛いタレにつけることが特徴です。
タレカツ丼発祥の店は、新潟市の「とんかつ太郎」です。現在では新潟県内の多くの飲食店がタレカツ丼を提供しており、タレの味やカツの揚げ方に店ごとのこだわりがあります。
のっぺい汁は日本各地で作られている郷土料理です。材料に野菜やきのこを使っているのはけんちん汁と同じですが、のっぺい汁にはけんちん汁と違ってとろみがあります。
新潟県ののっぺい汁の大きな特徴は、片栗粉ではなく里芋でとろみを付けていることです。新潟の冠婚葬祭の席に欠かせない料理で、冷やして食べることもあります。
1世帯あたりのカレールウの支出金額が全国2位(2014~2016年平均)の新潟市では、唐揚げはカレー味が基本です。
「全国からあげグランプリ」で最高金賞を受賞した半身唐揚げ発祥の鳥料理専門店「せきとり」でも、カレー味の半身唐揚げを提供しています。
焼きそばに洋風ソースをかけた新潟の名物料理イタリアンの発祥は、新潟市の喫茶「みかづき」です。新潟市を中心とした下越地方ではトマトとタマネギのソースを使ったイタリアンが主流です。
一方、中越地方では、長岡市にある「フレンド」の細麺にミートソースをかけたイタリアンが食べられています。
日本海に面した村上市は「鮭のまち」とも呼ばれており、平安時代に朝廷に鮭を献上した記録が残っています。
郷土料理の鮭の酒びたしは厳選した雄の秋鮭を冬から翌年の初夏にかけて自然乾燥させた物で、毎年7月7日に西奈彌羽黒神社で行われる村上大祭では、初物がふるまわれます。
旨味の凝縮された鮭の酒びたしは、そのまま食べてもおいしいのですが、食べる前に酒にひたす習慣から酒びたしと名付けられたように、3分ほど酒にひたすと身が柔らかくなります。
新潟県の伝統ある郷土料理や人気のご当地グルメを15種類紹介しました。ですが、新潟県には数多くの郷土料理や話題のB級グルメが存在します。
店や家庭によって材料や調理法が異なる新潟県のグルメを楽しんで、自分だけのお気に入りを見つけてください。