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北海道には山や湖など大自然の絶景を望める観光スポットがたくさんあります。自然の多い場所へ行く際に気をつけなければならないのが、「熊」や「ヒグマ」との遭遇です。人よりも体格の大きい熊やヒグマに襲われると命の危険にさらされてしまいます。自然の多い北海道を訪れる際には「熊対策」を行い、身の安全を守りましょう。
北海道におけるヒグマの出没場所は、主に山や湖に集中しています。登山中、ヒグマに襲われてしまったという観光客もいますので、「有名な観光スポットだから安心」ということはありません。ただし、ヒグマは北海道各地に生息しており、時には住宅密集地でもヒグマの目撃情報が出ています。
北海道の各市では、ヒグマの出没情報を開示しています。北海道観光へ行く際には、事前にヒグマの出没を確認し、目撃情報があった地域は避けるようにしましょう。
ヒグマはクマ科の種類の中でも大柄の野生動物です。日本国内では北海道のみ生息しています。ヒグマの体長2~3m、体重は100~500kg。人間よりもはるかに大きな体を持ち、気性が荒い性格の持ち主。体格は大きいながらも走る速度は時速50kmにもなります。素早く動くものを追いかける習性がありますので、ヒグマに遭遇した場合に走って逃げないようにしましょう。
また、ヒグマは春から秋にかけて食料を求めて活発に動き回り、寒い時期は冬眠しています。したがって、寒い時期にヒグマを見かける事は基本的にはないでしょう。
前述の通り、ヒグマは春から秋にかけて活動しています。夏になるとヒグマが生息している山の中にエサとなるものが少なくなりますので、人里まで降りてエサを探しにきたところを人間が目撃するケースも多々あります。
なお、ヒグマは北海道各地に生息していますので、北海道の様々なエリアでヒグマの目撃情報が寄せられています。特に「山」や「湖」での目撃情報が多い傾向があります。ただし、「北海道の都市部に行くだけだから大丈夫」という考えは危険です。北海道の人気観光スポットである札幌市内でもヒグマの目撃情報が相次いでいます。
遭遇すると命の危険が伴う可能性もあるヒグマ。なるべくであれば、ヒグマとの遭遇は避けておきたいものです。ここでは、ヒグマとの遭遇を避けるためにはどのような点に気を付けた方が良いのかを解説していきます。
基本的に、ヒグマは人間を避けて暮らしている野生動物であると言われています。ヒグマに遭遇しないためには、鈴や笛など音の出るものを見につけて歩くとよいでしょう。また、複数人で歩いている場合には、会話をしながら移動するのも有効です。事前に人間がいることをヒグマに知らせることにより、ヒグマは人間から避けるようになります。
ヒグマの足跡やフンなどを見かけたら、その場から立ち去るようにしましょう。ヒグマは近辺を移動している可能性があります。また、現場から立ち去る時には周辺にもヒグマの痕跡がないかを確認し、ヒグマの進行方向とは反対側に進むように心がけましょう。ヒグマの気配を感じる様であれば、近くの建物に避難するのもよいでしょう。
北海道の各市町村では、ヒグマの目撃情報を市町村のホームページ上で公開しています。ヒグマの目撃情報は主に「山沿い」や「湖」ですが、時には市街地でのヒグマ目撃情報も含まれています。自分がこれから向かう地域のヒグマ目撃情報を確認し、目撃情報があった場所は避けるように予定を組みましょう。
ヒグマは昼夜問わず行動していますが、特に薄暗い夕方や夜中に活発な動きを見せる傾向があります。薄暗い中での行動は控えるようにし、万が一ヒグマに遭遇しても視界のはっきりとしている日中の移動をおすすめします。
子供のヒグマは一見すると愛らしく見えるもの。しかし、子供のヒグマの様子を観察したいと思って接近するのは厳禁。子供のヒグマの周囲には親や仲間がいることも充分にありえます。つまり、不用意に子供のヒグマへ接近すると、周囲にいるヒグマの襲撃対象として狙われてしまう可能性があります。
ヒグマに遭遇しないために様々な対策をしていても、ヒグマに出会ってしまう場合もあります。ヒグマに遭遇した時に正しい対処法を行う事により、助かる可能性は格段に高くなります。ここでは、ヒグマに遭遇した時にはどのような行動をすればいいのか解説していきます。
歩いている最中にヒグマを見かけてしまった場合、ヒグマの様子を伺いながら後ずさりをしながら、その場を立ち去りましょう。なお、ヒグマは逃げていくものを追いかける習性がありますので、大声をあげて背を向けて走るのはやめてください。また、背を向けて立ち去るのも危険ですので、必ずヒグマの姿を見ながら立ち去ることが重要です。
ヒグマが人間の存在に気が付いて近づいてきているという状況では、クマ撃退スプレーの使用も有効です。スプレーが効果を発する距離は4~5m。かなりの至近距離であることが条件です。また、確実にヒグマの頭部を狙わなければ効果を発揮しません。風向きによっては自分がダメージを受ける可能性もあります。クマ撃退スプレーの使用は最終的な手段であると考えましょう。
ヒグマが人間の存在に気が付いているという状態では、自分の存在をアピールするために両腕をあげながら、近くにいる人と会話をする程度の大きさでヒグマに話しかけてゆっくりと後退しましょう。「人間が襲ってくるわけではない」と認識したヒグマは人間に近づくことなく立ち去っていく傾向があります。
「ヒグマに出会ったら死んだふりをすれば大丈夫」という話を聞いたことがある人もいらっしゃるでしょう。しかし、ヒグマは動物の死肉を好む傾向があり、人間が死んだふりをしていると「エサである」と認識してしまう危険性があります。ヒグマに遭遇した時に「死んだふり」で助かることもありますが、確実な方法ではありませんので注意が必要です。
ヒグマが威嚇をしてきたり突進してきた場合には、縄やベルトを振り回すのも効果的です。ヒグマはヘビを苦手としており、驚いて逃げることもあるでしょう。ただし、ヒグマに攻撃をしてしまうと「人間に襲われた」と判断して、ヒグマに襲われる可能性が高くなってしまいます。あくまでもヒグマへの威嚇をするだけにとどめておきましょう。
ヒグマによる人的被害は後を絶ちません。北海道登山中に起こった恐ろしいヒグマの事件について紹介します。ヒグマの怖さを学び、ヒグマの被害に合わないように心がけましょう。
福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件は、1970年に北海道日高山脈カムイエクウチカウシ山で起きたヒグマによる人的被害を出した事件です。福岡大学ワンダーフォーゲル部の5人のうち3人が犠牲となりました。
福岡大学ワンダーフォーゲル部に犠牲者が出てしまった原因は、ヒグマによる人的被害を被るまで何度もヒグマに遭遇していたにも関わらず、下山しなかったためと言われています。事前にヒグマに対する知識がない状態はいかに危険なことであるかを体現した事件と言えるでしょう。
風不死岳事件は、1976年6月4日から9日の間に起こった人的被害を伴うヒグマによる事件です。2名が犠牲となり3名が負傷しました。事件は6月4日、風不死岳に山菜採りにきた男性がヒグマに襲われたことからはじまります。翌5日にもヒグマに襲われ男性が負傷したため、警察が「ヒグマ出没警報」を出し、風不死岳への入山を控えるように促しました。
しかしながら、6月9日に11名のグループがヒグマ出没警報を無視して山菜採りのため風不死岳へ入山したところ、ヒグマに襲われて2名が犠牲となりました。事件が拡大した要因は、ヒグマの存在を軽視したためであり、事前に防げた事件です。ヒグマの目撃情報があった場所には近づいてはいけないという教訓を与えています。
自然豊かな北海道の各地には、性格の荒いヒグマが生息しています。北海道の有名な観光スポットであっても決して油断はできません。北海道に観光へ行く際には、事前にヒグマに遭遇しないための工夫や万が一遭遇した場合の対処法を学ぶようにしましょう。ヒグマ対策を万全にし、北海道観光を楽しんでくださいね。