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福島の方言、福島弁は語尾が、「~だべ」だとか、ありがとうのなまりである「あんがとない」、行くよを意味する「あいでみ」など、かわいさを感じさせる言葉がたくさんあります。標準語とは違った語尾の感じが、言葉を発する際の響きを伴ってとてもかわいらしさを感じさせる福島弁。そんな福島弁の魅力を見ていきましょう。
福島弁は、福島県において3つの地域によって、話されている福島弁が多少違います。その具体的な場所はというと、会津地方で話されている言葉、福島の中部エリアでの言葉、浜通りの周辺で話されている言葉の3つの場所です。福島県内に住んで慣れ親しんでいれば、どの辺りの出身のなまりなのかすぐわかるのです。
福島弁の特徴の1つ目は、語尾が~だべ、~だっぱい、などのなまった語尾の使用が挙げられます。2つ目の特徴は語尾のイントネーションが徐々に上がっていくということです。3つ目は、言葉のアクセントがはっきりしないということです。文脈をわかっていないと話が分からなくなるということが起こることもあります。
福島弁で「ありがとう」を言うときは、「ありがとない」となります。「ありがとう」が、なまりによってこういうフレーズになっているわけですが、どことなくかわいらしさを感じるのではないでしょうか。あいさつの「こんにちは」を福島弁では、「どうもない」という言葉を使います。これを初めて聞いた他の県の方はどこも悪くない?と聞かれていると勘違いをするかもしれません。
「こんばんは」は福島弁では「おばんかだです 」と言うこともあるようです。今まで見てきたように、ありがとうやあいさつだけとっても、福島弁特有のなまりがあることが分かります。
福島弁において日常会話でよく使われる定番の方言を紹介していきます。標準語とは違った、なまりのある言葉にある魅力を感じていただけるのではないでしょうか。日常会話において、ある場合におけるフレーズの使い方が分かると、方言である福島弁をさらに面白く感じることでしょう。
標準語では、そうだねやそうそうという意味で、相槌を打つ際に使う言葉です。
例文『味噌汁ちっとあまいんでねーがい?んだ。 』
標準語『味噌汁ちょっと薄くない?そうだね。』
標準語では、いらっしゃいますか、という意味となります。人を訪ねる際に、その人がいるかどうかを確認する時の言葉です。
例文『どうもない。いだがい?』
標準語『こんにちは。誰かいらっしゃいますか?』
標準語では、もったいない、かわいそう、という意味となります。物を粗末に扱って大切にしない場合や、人にある災難に襲われた時に言う言葉です。
例文『あの人が川で溺っち亡くなったんだど。なんともいだましい』
標準語『あの人が川で溺れて亡くなったんだって。なんてかわいそうな』
標準語では、おじさんという年配の男性のことと、使えないもののことを指し示す言葉です。
例文『このパソコン、おんつぁま。』
標準語『このパソコン、使えないな。』
標準語では、具合が悪い、という意味のことばとなります。
例文『今日はあんべわりので寝るべ。』
標準語『今日は具合が悪いので寝よう。』
標準語では、誰かとばったりと出会う、という意味となります。
例文『さっきであそこでおじさんにいっきあったわ。』
標準語『さっきあそこでおじさんにばったり出会ったよ』
標準語で、取り込む、という意味となります。洗濯物や布団を取り込むときなどに使う言葉です。
例文『洗濯物、おごってけらんしょ。』
標準語『洗濯物、取り込んでください。』
標準語では、面白い、笑ってしまう、という意味です。何かが面白い場合に使う言葉です。
例文『あの映画はおもしーがら観でみろ。』
標準語『あの映画は面白いから観た方がいいよ』
標準語では、疲れた、という意味です。くたびっちゃと同義語になる「こわい」も疲れたという意味があります。
例文『今日はくたびっちゃ。』
標準語『今日は疲れた。』
標準語では、お葬式、という意味となります。他の県の人は、この言葉からお葬式を思い浮かべるのは難しいでしょう。
例文『ざざんぼのお菓子だぞい。』
標準語『お葬式でいただいたお菓子です。』
標準語では、つねる、という意味です。
例文『ちんにぐんなで!』
標準語『つねらないで!』
標準語では、玄関、という意味となります。
例文『とんぼぐぢで待ってっから。』
標準語『玄関で待ってるから。』
標準語では、下痢、という意味となります。お腹を壊したりした際に使う言葉です。
例文『あれを飲むとぴっぴになる。』
標準語『あれを飲むと下痢になるんだよ。』
標準語では、もっと、という意味です。
例文『まっと食え。』
標準語『もっと食べなさい。』
標準語では、大丈夫、という意味です。この方言の使い方は、ケガなどをしていないか、心配して言及する時です。
例文『ちょっと、あんただいじけ?』
標準語『ちょっと、あんた大丈夫?』
方言には、語尾に特徴がある言葉が多くありますが、福島弁もその例外ではありません。暖かみを感じる福島弁ですが、語尾にもそのようなことを感じることができます。
標準語では、~するな、の意味となります。禁止というより、それは止めといたほうがいいとう忠告という感じです。
例文『そんなごどやっさんな!』
標準語『そんなことするな!』
標準語では、~したくない?、という意味となります。誘いたいときに使う語尾と言えます。
例文『公園さ行きっちぐね?』
標準語『公園に行きたくない?』
標準語では、~できない、という意味となります。無理だと思うときに使う語尾です。
例文『もう走らんに!』
標準語『もう走れない!』
標準語では、~なの?、という意味です。もう?というニュアンスが含まれる言い方です。
例文『まさか、もう眠いんであんめ?』
標準語『まさか、もう眠いたいの?』
標準語では、~ですか、という意味となります。尋ねる感じのニュアンスです。
例文『大丈夫がい?』
標準語『大丈夫ですか?』
福島弁にも、変わった風に感じる言い方が色々あります。字面を見ただけでは、一体どのようなことを意味しているのかすぐには分からない言葉もあるのです。そのような言葉について見ていきます。
標準語では、いい塩梅であるというような意味となり、そういうシチュエーションに使えるフレーズです。
例文『いやんべえの味だなぁ。』
標準語『いい塩梅の味だなぁ。』
標準語では、盗むを意味する方言です。使い方としては、何かものが盗まれたりしたときなどに使う言葉となります。
例文『私のちゃり、もさらっちゃ!』
標準語『私の自転車、盗まれた!』
標準語では、やりたくない、という意味です。
例文『やっちゃぐねな、勉強。』
標準語『やりたくないな、勉強。』
標準語では、軒並み、という意味です。どこもかしこも、ということを示す際に使う方言です。
例文『あのあたりはけんごめやってんだわい。』
標準語『あのあたりは軒並みやってるようだよ。』
標準語では、~ごと、という意味です。使い方は、皿ごと持っていくなどというような言い方となります。
例文『そごの缶ごじら持ってげ。』
標準語『そこの缶ごと持っていって。』
標準語では、めちゃくちゃ、という意味です。ゴミなどが散らかってる時に使う言葉です。
例文『テーブルの上がしっちゃがめっちゃが!』
標準語『テーブルの上がめちゃくちゃ!』
標準語では、刺さった、という意味となります。棘などが刺さったときなどに使う言葉です。
例文『足に画鋲がつっささった!』
標準語『足に画鋲が刺さった!』
標準語では、怒られる、という意味となります。
例文『今日、担任さごしゃがっちゃで!』
標準語『今日、担任に怒られた!』
標準語では、散々、という意味となります。やり過ぎたときなどに使う言葉です。
例文『さんざほんざ遊びまくって金欠だ。』
標準語『散々遊びまくって金欠だ。』
標準語では、体調を崩す、という意味です。
例文『婆ちゃんが、がおって入院した。』
標準語『婆ちゃんが、体調を崩して入院した。』
福島弁には、とてもかわいらしさを感じる方言があります。特に子供や女性がその言葉を使うのを聞くと、思わず微笑んでしまうようなかわいらしさを持っている言葉があるのです。
標準語では、ください、という意味になります。また、くんちぇという方言はお願いすると言うときにも使えるかわいい語感のある言葉です。
例文『付き合ってくんちぇ。』
標準語『付き合ってください。』
標準語では、行こうよ、という意味です。どこに行こうか迷ってるときなどに、あそこに行こうよ、とかわいい感じで提案する際に使えます。
例文『あっちにいくっぺ。』
標準語『あっちに行こうよ。』
標準語では、付き合ってください、という意味です。交際を求めるときなどに使うかわいいフレーズです。
例文『今日がら付き合ってくんち?』
標準語『今日から付き合ってもらえませんか?』
標準語では、わからない、という意味です。どうしようか、また決められないときなどに使う言葉です。
例文『まだ、わがんね。』
標準語『まだ、わかんない。』
標準語では、拗ねる様子を意味する言葉です。
例文『いづまでもきめっこしてんでねえの。』
標準語『いつまでも拗ねるものじゃないよ。』
あるものの名前を名指す時に、他の県の人からではわからない呼び方をすることがあります。福島弁も例外ではなくそのようなものがあるのです。その例をいくつか見てみましょう。
標準語では、温泉卵、の意味となります。ラジウム温泉で作った温泉卵ということで、ラジウム卵と呼ばれているようです。
例文『ラジウム卵とってけろ。』
標準語『温泉卵とって。』
標準語では、風呂用てぬぐい 、の意味です。会津の方言では、「ゆで」と言います。
例文『ちゃっぱねぇがら、風呂さ入らんに。 』
標準語『風呂用てぬぐいがなくて、風呂に入れないよ。』
標準語では、帽子、という意味となります。
例文『じいちゃんのしゃっぽ、かっこいいない。』
標準語『じいちゃんの帽子、かっこいいね。』
標準語では、サンダル、という意味となります。
例文『俺のじょっちょはいでぐなよ。』
標準語『俺のサンダル履いていくなよ。』
ドラマの作中において、福島弁が話されている作品はあるのでしょうか。一度聞いたら耳から離れない魅力を持つ福島弁ですが、ドラマの中ではどのような形で使われているのでしょう。
テレビドラマの「うぬぼれ刑事」は長瀬智也主演の刑事ドラマです。その父親役として、福島県出身の西田敏行が出演しています。主演の長瀬智也は興奮すると方言の福島弁が出てしまうという設定でした。父親役の西田敏行の福島弁は、福島県で暮らしている視聴者をにやりとさせるようなものだったようです。
テレビドラマ「ゆとりですがなにか 純米吟醸純情編」は主演の松坂桃李が福島出身という設定のドラマです。福島県でロケもされており、福島に住んでいる方にはとても親しみがわいたのではないでしょうか。
福島弁を聞いたことがない方は、一体どんなイントネーションやアクセント、なまりなどを聞いてみたいのではないではないでしょうか。シチュエーションに合わせた福島弁の使い方をを知ることも興味深いものです。実際に聞いてみたらわかると思うのですが、標準語とは違った魅力を感じることができるでしょう。そして、聞き取れるのか試してみるも楽しいものです。
福島弁について色々見てきましたが、標準語とは違った魅力を感じていただけたのではないでしょうか。なまり、アクセント、イントネーションに加えて、語尾の変化などや、かわいらしい表現などが様々ある福島弁。方言というものは、言葉の多様性というものを教えてくれます。福島弁もその一つとして、愛されるべき方言なのです。