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話しの内容は次の通りです。わっぜぇ音がしっせえよ、あたいは今朝ん台風か思っせえよ、あん外に出てみっせえそこら辺見たぎいな、道路の向かいあるいてったら警察がとまっちょら、ないごてけ思って見てみっせよ。と、ほぼ暗号みたいな言葉です。
標準語で話すとこうなります。すごい音がして、私は今朝の台風せいかと思ったのですが、まあ外に出て外を見まわして、道路の向こう側に歩いていったら警察が駐車してて、なに?と思いよく見ました。となります。なまりが強すぎますね。これが薩隅方言、鹿児島弁です。
あのドラマでよく耳にするようになった鹿児島弁、字幕が無いと聞き取れないぐらい特徴のある言葉です。鹿児島弁、薩摩弁、含めて薩隅方言と言われています。その、薩隅方言のイントネーションも含め、独特な特徴を紹介します。
まずは何といっても独特なイントネーション、ドラマ俳優たちを悩ませたと言われるイントネーションですが、薩隅方言では単語の頭や語尾にアクセントがくる、抑揚のあるイントネーションです。「あいがとさげもした」では、「と」「し」でイントネーションが上がり、最後の「た」で下がります。ちなみに標準語で「ありがとうございました」という意味です。
鹿児島弁では二重母音という発音が存在します。母音でai(アイ)と発音するものはe(エ)となります。貝(kai)はケ(ke)となり、大陸(tairiku)であればテリク(teriku)となります。
鹿児島弁は語尾にも特徴があります。語尾がミ、ム、二、ヌとなった場合、ンと発音が変化します。耳(ミミ)はミンに、ハムはハンにそれぞれ語尾がなまります。
特徴をふまえた上で、実際に使われる珍しい方言やフレーズ、面白い方言の意味、使うシチュエーション、例文と並べて紹介します。
言葉の意味は「ありがとうございます」。お礼を言う時に使います。「あいがとさげもす」となると、意味は「ありがとうございました」となります。
例文「ほんに、あいがとさげました」
標準語「本当に、ありがとうございました」
意味は「いらっしゃい」です。お店や、土地に来られた方に使う言葉です。同じフレーズで「いらっしゃいませ」と敬語としても使えます。
例文「かごんまへ、おじゃったもんせ」
標準語「鹿児島へ、いらっしゃいませ」
意味は「だらしない」「みっともない」と、しっかりして欲しい時などに使う方言です。
例文「あんやっちゃ、ほんにずんだれだ」
標準語「あの人は、本当にだらしのない人だ」
意味は「だけど」「でも」と前の話を否定する言葉です。ですが、「じゃっど」と言うと「そうですね」と前の話を肯定する言葉となります。
例文「じゃっどん、ゆわかん」「じゃっど」
標準語「そうだけど、よくわからない」「そうだよね」
意味は「え!」「そうなの」と驚いた表現をする時に使うフレーズです。「ん」から始まる珍しい方言です。
例文「んだもしたん、どげんしたもんじゃろかい」
標準語「あらまあ、どうした良いものか」
意味は「いくぞー!」「そりゃー!」「おりゃー!」など、気を入れる時にかける言葉です。英語っぽく聞こえる単語ですが、実は鹿児島弁です。
例文「ちぇすとー!」
標準語「いくぞー!」
意味は「貝を買いに来なさい」です。鹿児島弁を説明する時に例文として使用する言葉遊びです。始めの「けを」が「貝を」、3つ並んだ「けけけ」の始めの2つの「けけ」が「買いに」、3つ目の「け」が「来なさい」となります。
例文「けをけけけ」
標準語「貝を買いに来なさい」
意味は「灰が降る」です。「灰」が「へ」となり、「降る」を「ふ」と呼びます。ちなみに「へをふっ」と言うと「屁をする」という意味で全く違う意味となります。
例文「今日はわっぜへがふっど」
標準語「今日はすごく灰が降るぞ」
意味はイントネーションにより違うのですが、「取ってる?」「取ってるよ」とどちらも使えます。「取っといて」の場合は「とっとって」となります。
例文「こん席、とっとっと?」「とっとっとよ」
標準語「この席、取ってるの?」「取ってるよ」
意味は「適当で」と言う方言です。「てげ」とも言います。鹿児島ローカル番組に使われている鹿児島県民には馴染み深い方言の一つです。
例文「てげてげでよかよ」
標準語「適当でいいよ」
鹿児島弁、薩摩弁では語尾のなまりが特徴的です。特徴的なのですが鹿児島県民では日常的な語尾を集めて紹介します。
意味は「~です」となります。「~します」と、何かをする時に使う方言です。「~もした」と言うと、過去形になり「~しました」という意味となります。
例文「おはようございもす」
標準語「おはようございます」
意味は「したの?」「しましたか?」と疑問文の語尾に使う方言です。
例文「宿題終わったんけ?」
標準語「宿題は終わったの?」
意味は「~さん」「~様」と人を敬称を付けて呼ぶときに使う方言です。一見、軽そうに聞こえますが、丁寧に呼ぶ時の言葉です。
例文「おやっとさあ、兄さあ」
標準語「お疲れ様、兄様」
意味は「~です」と、説明を断定する時に使う方言です。
例文「きのさ、雨降ったがよ」
標準語「昨日ね、雨が降ったんだよ」
意味は「~の家」です。建物を表す場合で使いますが、一家を呼ぶ時にも使用します。
例文「〇〇君げぇ?」「サザエさんげぇ」
標準語「〇〇君の家ですか?」「サザエさん一家」
鹿児島弁、薩摩弁の中で、まるで標準語かのように日常的に使われている方言を説明と例文を踏まえて紹介していきます。
意味は「頑張る」です、語彙から想像できるかもしれませんが、鹿児島の言葉です。「きばれ」は「頑張れ」となります。
例文「きばれ、きばれ、きばりゃんせ!」
標準語「頑張れ、頑張れ、頑張れ~!」
意味は「本当に」と事象を強調したり、「本当に?」と確認をする時に使う方言です。
例文「これ、ほんのこてむかっしです」「ほんのこち?」
標準語「これは、本当に難しいです」「本当に?」
意味は「だめな」「使えない」と役に立たなくなることを表現するフレーズです。
例文「このでーこん、やっせん」
標準語「この大根、だめだね」
意味は「あちこち」と、いろんな場所にと表現する時に使う言葉です。
例文「いっぺこっぺ、さるもしてしったいだれもした」
標準語「あっちこっち行って、すごく疲れた
意味は「とても」「すごく」という言葉を強調する時に使用するフレーズです。
例文「今日はわっぜえ暑いな」
標準語「今日は本当に暑いですね」
意味は「お疲れ様」と労いをはかる時に使う方言です。イントネーションを変えると「お疲れ様でした」と伝えることもできます。
例文「〇〇さあ、おやっとさあ」
標準語「〇〇さん、お疲れ様です」
意味は「うるさい」と言う意味です、怒った時に使われる言葉なので、このフレーズが聞こえたら静かにしましょう。
例文「何度もやぜろしか!」
標準語「何度もうるさいな」
なまりの大きな方言での告白はドキッとしますね。動画の中に薩隅方言、いわゆる鹿児島、薩摩弁の人が数名います、判りますでしょうか。九州の中でもこれだけ表現が違うので、方言は奥深いですね。動画のようにギャップがかわいい方言、告白に使う方言、フレーズを例文と共に紹介します。
意味は「いいですか?」と何かの了解を得る時に使う方言です。男性が使うと強く感じ、女性が使うと柔らかく聞こえる、かわいいフレーズです。
例文「ここ、よかけ?」
標準語「ここ、いいですか?」
意味は「本当に」と、確認をする時に使う方言です。イントネーションを変えると疑問文となり、「本当に?」となります。「本当に」という鹿児島弁が多く、その中でも「まこち」は柔らかく、かわいい聞こえかたがする方言です。
例文、男性「わいと付きおってくれ」女性「まこち?」
標準語、男性「私と付き合ってください」女性「本当に?」
意味は「恥ずかしい」です、照れた時に咄嗟に出る一言です。イメージは「恥ずかしいっ」よりも、「恥ずかし~」と柔らかい感じです。
例文「あぁ、げんなかに~」
標準語「あぁ、恥ずかしい~」
意味は「男前」「イケメン」と男性を褒める方言です。女性から言われてみたい一言ですね。
例文「あん人、よかにせじゃ」
標準語「あの人、イケメンですね」
意味は「好きです」とストレートに「好き」を表現する言葉です。
例文「おはんのこと、好いちょっど」
標準語「あなたのこと、好きです」
鹿児島県民が当たり前のように読んでいる、あの名前。実は鹿児島でしか通じないという固有名詞を集めましたので紹介します。
意味は「さつま揚げ」です。鹿児島では「つけあげ」と呼ばれています。鹿児島でしか呼ばれていませんが、実は沖縄の「チキアギー」から由来したという説もあります。
例文「このつけあげ、くーよ」
標準語「このさつま揚げ、食べちゃうよ」
意味は「正座」です、膝を曲げて姿勢を正して座る姿勢です。基本的に子供に話すときに使う方言です。
例文「きんきんしなさい」
標準語「正座しなさい」
意味は「黒板消し」です。全国で唯一鹿児島だけの呼び名です。しかも片仮名。一説ではオランダ語の「ラーフル(ボロ布)」が由来ではないかと言われています。
例文「ラーフル、きんごきんごしとけよ」
標準語「黒板消し、きれいにしてください」
意味は「鹿児島」、鹿児島県のことを指す言葉です。「鹿児島の~」は「かごんまの~」「かごっまの~」となります。
例文「ほんのこて、かごんま弁はむかっしことです」
標準語「本当に、鹿児島弁は難しいです」
意味は「鹿児島の女性」と「鹿児島の男性」です。ただ女性、男性ではなく、女性は気立てが良い、芯が通ったしっかりしているイメージで呼ばれ、男性は強気で頑固、頼りがいがあるイメージで呼ばれます。
例文「あん人、わっぜえ薩摩おごじょな」
標準語「あの人、ほんと鹿児島の女性らしいね」
アルティメット鹿児島弁で聞いたとおり、鹿児島県民以外には日本語かどうかすら判らなくなる鹿児島弁ですが、そのなまりを生かして鹿児島弁自身を暗号として戦時中に使用されていた記録が残っています。
意味は「カジキさん、ヨシトシの親爺は、もう潜って行かれましたか」です。潜るというのは戦時中に潜水艦を使用していたので、潜水艦で行ったかどうかを確認する会話の一部です。
標準語から一番遠いとされていた鹿児島弁は、普通に喋るだけで解読が難しいので、日本軍は電話での会話を早口の鹿児島弁で話をしていました。もちろんアメリカ軍はこの通話を盗聴し、盗聴に成功しました。ですが、この暗号が日本語ということを理解するのに2週間もかかったと言われています。
薩隅方言は難しく、面白く、かわいい方言であり、ドラマで取り上げられてから、さらに鹿児島の魅力が伝えられました。鹿児島、薩摩弁の魅力を伝えるお祭りも2016年から始まり、薩隅方言が少しずつ流通してきました。これを機にあなたも鹿児島弁入門してみましょう。あいがとさげもした!