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長崎県は、北は対馬海峡、西は東シナ海に面している海に囲まれた県で、対馬海峡の暖流の影響で寒暖差は小さいです。
しかし、梅雨時期には県全体の降水量の30%が降るため、雨の多い県としての印象も強いです。夏は温暖多湿、冬は季節風の影響で厳しい寒さになります。
長崎県は北海道に次ぎ、日本で2番目に海岸線が長いことで有名です。そのため海産物が豊富で、昔からクジラや飛魚(あご)などの他県ではあまり触れる事のない海産物も一般家庭に出回ります。
江戸時代の南蛮交易がもたらした長崎特有のおいしい卓袱料理には、ふんだんに魚介類が使われ、練り物は他県よりも種類が豊富なことで「練り物専門店」も存在します。
熱した石の上に、地元の新鮮な魚介類や野菜を置いて焼いて食べるのが対馬の郷土料理である「石焼き料理」です。はじまりは、対馬列島の東側に位置する美津島町根緒(みつしまちょう ねお)の漁師たちが、浜辺で魚介類を焼いて食べ始めた漁師飯がルーツと言われています。
石は「石英斑岩(せきえいはんがん)」と言われる、熱に強く遠赤外線効果を持つ石を使用するので、焼いた食材がふっくらと仕上がり、素材本来のうま味を存分に味わることができます。
「いりやき」は対馬の冠婚葬祭で振舞われる郷土料理です。先ほどの石焼きとは違い、醤油ベースのスープに地元の食材を入れてお鍋のようにしていただくのが特徴です。
山間部では地鶏。海岸沿いではぶりなどの旬の魚介。また、地域によっては自然薯を入れたりと、それぞれの地域で、特色に応じた食材を楽しめるのも魅力です。更にシメでは素麺や蕎麦を入れるのが一般的で、余すところなくいりやきの美味しさを味わえます。
「トルコライス」は、豚カツ、ピラフ、スパゲッティ、サラダを基本として一つの皿に盛り付けた料理のことです。大阪市、神戸市などのレストランでも見られる名前ですが、内容は異なります。
「トルコ」と国名が名前についていますが、その発祥には様々な説がありどれが正確な起源なのかは現在も不明です。ちなみにトルコでは、宗教により豚肉を乗せた料理は作られていませんので発祥ではありません。現在では長崎県内の多くの飲食店で提供されていて、長崎県の名物となっています。
かんころ餅は五島列島の郷土料理であり、五島名物として有名です。漢字では「甘古呂」と書き、「さつま芋を薄く切って天日干ししたもの」を、五島の方言で表したものです。
作り方は、茹でたさつま芋を天日干しにしてから何度も蒸して、もち米と一緒に混ぜ合わせてペースト状にして、砂糖を混ぜて、楕円形に形を整えたら完成です。さつま芋の風味と、甘くモチモチとした食感で、県内全域で昔ながらのデザートとして常に人気です。
「ハトシ」は江戸時代に中国との交易が盛んだった時代に伝わった中国伝来の有名料理です。「蝦(ハー)」は広東語でエビを意味し、「多士(トーシー)」は英語の「トースト」を中国語で表した言葉です。
その言葉通り、エビなどのをすり身にして食パンに挟んで揚げた料理で、現在では長崎市内の中華料理店や、料亭のおいしい卓袱料理にも出されています。
「鯨料理」は、なんと県内の離島である壱岐の原の「辻遺跡」から出土した弥生時代の壷に、捕鯨を行っている様子が描かれるほど太古の昔から親しまれている郷土料理です。主に、舌や下あごから腹、背肉、腹肉、胃など多くの部位が食されていて、それぞれに独自の呼び名も付けられています。
県内では、高級料亭のおいしい卓袱から寿司屋でも扱われ、さらに鮮魚店でも店頭に並べられるので、家庭料理としても愛されています。
「ヒカド」は江戸時代にポルトガルから伝来した南蛮料理です。ヒカドとはポルトガル語の"Picado"に由来していて、「細かく刻む、調理する」を意味します。
マグロ・ブリなどの魚を、豚肉に鶏肉、大根や人参などを醤油で味付けしたスープに入れた後、摩り下ろしたさつま芋でとろみをつけて煮込んだもので、別名「和風シチュー」とも言われています。
「卓袱料理」は、中国と西欧の料理が長崎で合わさって出来た宴会料理です。中国料理のように大勢で円卓を囲み、大皿に盛られた料理をそれぞれで取りながら食べるスタイルです。
現在では、和食の「和」、中華の「華」、西欧の中で特に交流のあったオランダ(阿蘭陀)の「蘭」を合わせて「和華蘭(わからん)料理」とも言われ、おめでたい席などで振舞われます。お鰭(おひれ)と言われる鯛の入ったお吸い物から始まり、刺身盛り合わせや、東坡肉(角煮)、ハトシなど、おいしい卓袱料理では長崎名物を思う存分お楽しみいただけます。
トラフグは世間的には山口県下関市の名物として有名ですが、その中には長崎で水揚げされてトラフグが多く含まれています。トラフグは「フグの王様」と評されるほど、食用の中では一番の値が付き、さらに身、皮、ヒレ、白子など他のフグよりも食べられる部位が多いことでも有名です。
淡泊な白身でも、しっかりとした甘みや旨味を持っているトラフグは、長崎でも行政の後押しによって取り扱う店舗が増え始めていて、話題を集めています。
「大村寿司」は長崎県の中央に位置する大村市の郷土料理です。バラ寿司や、ちらし寿司との違いは、押しずしの形で出されるところです。はじまりは、室町時代に、大村領主の大村純伊が島原からの侵攻を受けて大敗。後に少弐氏などの支援を受けて反抗すると、見事に大村に帰還。そのお祝いに領民が振舞ったことで定着したといわれています。
領民が振舞うときにお皿が足りなくなったので、もろぶた(木箱)に入れて押しずしにしたため、現在でも押しずしとして和食の店や一般家庭のお祝い事で用意されます。
「一口香」は長崎県と愛知県で親しまれている郷土菓子です。小麦粉・水飴・水・黒糖・生姜・唐灰汁(とうあく)・胡麻などを混ぜ合わせて作ります。正確な由来は諸説ありますが、中国に似たようなお菓子があることで、恐ら中国伝来と言われています。
現在では取り扱うお菓子店も増えていて、カリッとした食感をものから、しっとりとしたものまで、それぞれのお店の特色を出した様々なバリエーションの一口香をお楽しみ頂けます。
佐世保のご当地グルメとして人気の「佐世保バーガー」。チェーン店のハンバーガーとは違い、手作りで、出来立てほやほやの大きなハンバーガーを食べられるのが魅力です。その由来は、戦後の進駐軍により米軍基地ができたことで、本場のハンバーガーのレシピが市内にもたらされたのが始まりでした。
近年では佐世保バーガー専門店も増えてグルメマップも配布されたことにより、県内外から佐世保バーガー目当てで訪れる方が少なくありません。
ステーキながらさっぱりとした味わいで夏場でも人気が高い「レモンステーキ」。いまや、佐世保の人気グルメとなりました。発祥は1955年頃、現存する佐世保の洋食屋「レストラン門」にて修行中だった東島兄弟が店主の指示で考案したメニューでした。
店主が「夏場でも売れるステーキを考えてほしい」と指示したため、ステーキは一般的な厚切り肉ではなく牛の薄切りで、ソースはレモン風味の醤油ベースのため、あっさりとした味わいが女性にも人気のです。
言わずと知れた長崎を代表する郷土料理「ちゃんぽん」。今も国内外問わず多くの人から愛される長崎名物です。その発祥は明治中期、現在も営業している老舗中華料理店「四海楼」の初代店主「陳平順(ちん へいじゅん)」が清国からの留学生のために、安くて栄養価の高い料理を作ったことが始まりでした。
近年は長崎県内のほとんどの中華料理店で提供されていて、地方によっては独自のスープや麺を開発して、オリジナリティ溢れるちゃんぽんを作っている所もあります。
「東坡煮」とは「角煮」の長崎での呼び名です。噛めばほろほろと身が崩れ、ジューシーな味わいが口いっぱいに広がる旨さは、おいしい卓袱料理には欠かせない存在となっています。由来は宋代を代表する文豪・書家として活躍した蘇東坡(そ とおば)、本名蘇軾(そ しょく)が好んで食べたことで名付けられた「東坡肉(トーロンポー)」から取られました。
その後の長崎で、豚肉を「角」に切ることから「角煮」とも名付けられた後、骨付き肉の薩摩料理「とんこつ」、皮付きの三枚肉の沖縄料理の「ラフテー」など、県外でも形を変えて郷土料理として親しまれています。
いかがでしたか?これまでたくさんの長崎の郷土料理を紹介してきましたが、その多くが海外から影響を受けた異国情緒あふれるインスタ映えの料理ばかりでした。
長崎県にはまだまだ美味しい料理があるので、是非一度お越しになってください。