PR
住所 | |
---|---|
アクセス | |
営業時間 | |
最寄駅 | |
電話番号 |
宮城弁というとどのような方言が思い浮かぶでしょうか。東北地方ですので「ズーズー弁」を想像される方も多いかもしれませんが、実はそれ以外にも素敵な方言がたくさんあるのです。これからいくつかピックアップした言葉とその簡単な意味、どのように使用されるのかを大まかにご紹介したいと思います。
宮城県で使われる方言は主に仙台弁と呼ばれており、昭和初期までは旧仙台藩領内共通の言語として使われていました。
仙台弁は県北部で話される「三陸方言」、県南部で使われる「仙南方言」、仙台市内等都心部で使われる「仙台方言」の3つに分類することができます。
宮城弁の方言にはいくつか特徴があります。1つは「ズーズー弁」です。本来「じ」「じゅう」という時はイ列とウ列の母音が必要なのですが、これは発音にエネルギーを要するので、その負担軽減のため「ず」「ずう」と変化したという説が有力なようです。寒い地方でできるだけ体力を消費しないように発音する、という意味もあるのかもしれません。
またイントネーションは標準語よりもなだらかで、語尾に抑揚がつきます。そして強いなまりが目立ちます。また一つ一つの音をはっきりと言い分けず、つなげて発音しているように聞こえます。県内全域共通で使われている方言もいくつか残っていることが最後の特徴です。「いづい(違和感があることを指す)」などの表現は、若い人たちの間でも使われ続けています。
日常会話で使われている定番の宮城弁を15選紹介します。耳にしたことがある方言はありますか?宮城県出身の人が何気なく使っているところを聞いたことがある人もいるでしょう。
感覚としてしっくりこないことを表します。例えば新しい靴がまだ馴染んでいない時、コンタクトがごろごろする時などに使います。他県では同様の意味を表す言葉が見つけにくいので、宮城県外の人は使い方に迷うかもしれませんね。
例文「この靴、なんかいづい」「目がいづい」
標準語「靴が合わなくて気持ち悪い」「目がゴロゴロする」
相槌として使われます。相手の会話に合わせてうなずく時、強い同意を表す時に言われます。
例文「今朝やー、しばれたや」「んだんだ」
標準語「今朝は冷えたね」「そうそうその通り」
恥ずかしいことを表します。例えば普段とは違う恰好をする時など慣れない場面で使われます。
例文「着慣れない服でおしょしいでねーが?」
標準語「着慣れない服で恥ずかしいんじゃない?」
「頑張る」の意味です。誰かを応援したり励ましたりする時の言葉です。
例文「負けるな、けっぱれ~」
標準語「負けるな頑張れー」
お水につけて柔らかくする、という表現です。食材や食器を水につけて置くときに使います。
例文「お茶碗うるかしといて」
標準語「お茶碗を水につけておいて」
親や先生から叱られる、という意味。使い方としては相手をたしなめる時などにが多いようです。
例文「そんなこと言うとごしゃがれっぞ」
標準語「そんなこと言うと叱られるぞ」
こんばんはのなまりで、ご年配の方が使われることが多いようです。日が暮れた後の挨拶のフレーズとして頻繁に使われます。
例文「おばんです~」
標準語「こんばんは」
寒い、冷えることを意味します。東北地方の方言ですから、寒いことを指す時に使われます。
例文「今朝はしばれんなあ」
標準語「今朝は冷えるなあ」
かわいらしいという言葉。小さい子どもなどに対して使います。
例文「めんこいわらしこだなあ」
標準語「かわいらしいこどもだなあ」
おはよう、の意味です。おはようございます、の独特のなまりで朝の挨拶として使われます。
例文「おはよがす~今朝もしばれんな~」
標準語「おはようございます。今朝も寒いですね。」
「捨てる」という意味で標準語の「投げる」とは異なる意味となります。ごみを捨てる際などに使います。
例文「これなげてけろ」
標準語「これ捨ててちょうだい」
「絡まる」「固まる」という意味です。人や物がごたごたしていることを表す時に使われます。
例文「出入り口にたごまるな」
標準語「出入口に固まらないで」
「そうだよね」という意味です。相手に同意を表す時の相槌として使います。
例文「だからね~」
標準語「そうだよね」
調子に乗るという意味です。主に否定形として相手をたしなめる時に使います。
例文「成功してもおだづなよ」
標準語「成功しても調子に乗るなよ」
嫌になるという意味です。気の進まないことをやらないといけない時に使うことが多いです。やだやだとごねる時にも「やんだ、やんだ」と使われます。
例文「学校さ行くのやんだくなった」
標準語「学校に行くの嫌になった」
宮城弁の特徴といえば語尾の豊富さ。標準語が少しなまったような推測可能なものから独特の語尾まで5つご紹介します。
「~してちょうだい」といった意味です。親しい相手に何かをお願いする時に使わる少しくだけたフレーズです。
例文「静かにしてけろ」
標準語「静かにしてちょうだい」
してください、とこちらもお願いを表す言葉です。上記の「~けろ」よりは少し丁寧なニュアンスで誰かにお願いするときに使われます。
例文「このお菓子ば、けでけらい」
標準語「このお菓子をあげてください」
~できるという意味です。人に対しても物に対しても使われます。
例文「このペン、書かさらねっぺ」
標準語「このペン書けないよ」
標準語で言う「〇〇さ~」や「~だよ」の意味です。会話の中で使います。
例文「今日や~暑かったや~」
標準語「今日さ~、暑かったよ~」
「しないといけない」という意味。あまり固い表現ではなくこちらも会話の中で使われます。
例文「行かなきゃない」
標準語「行かないといけない」
宮崎弁には響きがかわいらしいものや他県の人から聞くと少し面白いリズムのものもあります。代表的なものをここでは7つご紹介します。
命令の「~しなさい」という意味を表します。親や大人が子どもに使うことが多いです。標準語の「臭い」とは全く違う使い方ですのでご注意くださいね。
例文「走るのやめくさい!」
標準語「走るのやめなさい!」
休憩中の茶菓や小休憩そのものなどを指します。作業の合間など休憩をはさむタイミングで使われます。知らないと突然たばこに誘われたのかなと驚きますね。
例文「疲れだがらたばこにすっぺし」
標準語「疲れたらすこし休憩にしよう」
疲れる、元気がなくなるという意味です。体力を消費して疲れた時にも、体調を崩して弱っている時にも使われます。少し怖そうな響きとは逆の表現で面白いですね。
例文「今日立ちっぱなしでがおった~」
標準語「今日は立ちっぱなしで疲れた~」
いたずらする、いじるという意味です。ちょっとした悪ふざけなどがあった時に使います。なんだかかわいい響きの言葉ですね。
例文「それちょさないで!」
標準語「それ触らないで!」
うろおぼえとかごちゃまぜという言った意味です。よくまとまっていない話を聞いた時などに使われます。この言葉も言葉遊びのようなかわいい印象が残ります。
例文「話があっぺとっぺだっちゃ」
標準語「話がごちゃごちゃでよく分からない」
すごく、とてもの意味。何かを強調して伝える際に使います。標準語の突然の意味とは全く異なっていて方言のなまりならではの面白さが感じられます。
例文「今日はいきなり寒い~」
標準語「今日はとても寒い」
ぐずぐずする、愚痴をこぼすという意味。気が進まない、煮え切らない時によく使われる表現です。ぐずぐずしている様子が目に浮かぶようで、様子にぴったりの方言ですね。
例文「ぐずらもずらしてねえで、支度しさいん」
標準語「ぐずぐずしてないで支度しなさい」
女の子の方言って標準語とは異なるかわいさがありますよね。宮城弁ならではの語尾が使われた、キュートなフレーズを5つご紹介します。
「いきなし、いきなり」は「とても」という意味。これは彼氏に改めて思いを伝える時などに不意打ちで使うと、とってもかわいいですよね。
例文「あんたのこといきなし好きっちゃ」
標準語「あなたのこととっても好きなんだよ」
「けさいん」は「~してください」という意味です。こちらは告白の時に使えるフレーズです。宮城弁のイントネーションは柔らかいので女の子らしさも伝わります。
例文「付き合ってけさいん」
標準語「付き合ってください」
「しゃねっぷり」は「知らないふり」という意味です。女の子が好意を寄せているのに男の子にはぐらかされてしまう、そんな時に使えそうです。
例文「しゃねっぷりせねでこっちゃ来て」
標準語「知らないふりしないでこっちに来て」
ドキドキすることを表します。好きな人の隣にいる時にこのフレーズを使えると、方言と素直さが相まってよりかわいいですね。
例文「あーはかはかする~」
標準語「あーどきどきする~」
こちらもシンプルでストレートな表現で、「好きになりました」という意味です。告白するときに使えたら、十分思いは伝わりそうです。
例文「あんたのことすきになったっちゃ」
標準語「あなたのことすきになったよ」
実は宮城県、県内で使われている独特の名詞も多くあります。他県の人は最初理解が難しいものも。種類の多い名詞の中から今回は厳選して4つだけ、ご紹介いたします。
ホッチキスのことです。主に仙台市以北で使われている言葉のようで、使い方は普通の名刺と同じです。
例文「ジョイント取ってー」
標準語「ホッチキス取ってー」
ジャージや運動着のことです。今の学校ではほとんど使われていないようですが、数十年前は学校でも普通に使われていたほどポピュラーな方言だったようです。
例文「ジャスを持ってくさい」
標準語「ジャージを持ってきてください」
靴下穴が開いている、指が出ているという意味です。友達の靴下の穴なんかを見つけて使うことが多いです。指がちょこっと覗いている様子から使われるようになった方言だそうですが、かわいくて言われた方も和みますよね。
例文「あ、おはよう靴下してる!」
標準語「あ、靴下穴あいてる!」
小さい男の子を指します。親戚など親しい間柄の男の子たちが遊んでいる様子などに対して使います。
例文「やろっこが来たっちゃ」
標準語「ちっちゃい男の子たちが来たよ」
だっちゃ、という方言が有名になったのは、やはりうる星やつらのラムちゃんの話し方に入っていたことが大きな要因と言われています。うる星やつらの作者は仙台弁を用いる作家の小説からそのインスピレーションを得たとしています。
実際にはラムちゃんの言葉じゃ「~だっちゃ」以外標準語で純粋な仙台弁とは言えないようですが、作者の創作言語としてラムちゃんが「標準語+~だっちゃ」を話した結果、「~だっちゃ」という語尾に焦点が当てられ有名になったと考えられます。
さて一通り見てきた宮城弁、実際に聞き取れるでしょうか。本当のなまりを一度聞いてみてください。初めの方にご紹介した、宮城弁の特徴も踏まえてぜひチャレンジしてみてくださいね。
「ズーズー弁」のイメージが強い東北地方の方言ですが、見てきたように宮城弁にはそれ以外に今も使われ続ける、会話のちょっと楽しくなるような言葉がたくさんあるんです。旅行で宮城県に行ったり、宮城出身のお友達ができたりすることがあればぜひ使ってみてくださいね。